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​従属アディクション

登場人物:3人(男:3人)

・ユウ:男性

・ミサキ:男性

・父:男性

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SE:調理音(暫く続ける)
SE:遠くからだんだん近づく足音

SE:カーテン開ける音

​

ユウ 「(……まぶしい。いつもの、いいにおいがする。)」
ミサキ「おはよう。今朝は来られなくてごめん。」
ユウ 「……なんで。」
ミサキ「とりあえずお昼ごはんはテーブルに……いや、ユウくんにとっては朝ごはんか。とにかく気が向いたら食べてね。」
ユウ 「なんで、いるんだ。今日は仕事のはずだろ。」
ミサキ「印刷所に行く途中で寄ったんだ。もう出るよ。今日は冷えるらしいからちゃんと温かい格好で過ごしてね。あと、今夜はこっちに帰るから。晩御飯のリクエストがあったらロイン入れておいて。」
ユウ 「……は、何を勝手に。来なくていい。来るな。」
ミサキ「ああ、冷めてたらちゃんとレンジで温めてから食べるんだよ。じゃあね。」
ユウ 「おい、ミサキ。」

SE:ドア閉める音

ユウ 「……最悪だ。」
ユウ 「(昨日の夕方以降の記憶がない。恐る恐るサイトを開いて、案の定俺の番号は見つからなくて。頭が脈打つように痛みだして、内臓を締め付けられるような酷い吐き気が、して……)」
ユウ 「うぷっ……」

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SE:走る音

​

ユウ 「ぉえっ……っか……は……」

 


SE:ガコンと自販機から飲み物が出る音


ミサキ「あれ、ユウくん?」
ユウ 「……は。」
ミサキ「やっぱりユウくんだ!久しぶりだね。少し背伸びた?こんなところで会えるなんて思わなかったよ。引っ越したの?」
ユウ 「え、いや……人違いじゃないですかね。それじゃ。」
ミサキ「ちょっと、そんな露骨に避けなくても。信人さ……お義父さんに何か言われたの?」
ユウ 「わかってるなら話しかけるなよ。こちとらあんたに構ってる暇はないんだ。」
ミサキ「こんな時間に一人じゃ危ないだろ。送っていくよ。」
ユウ 「ついてくるな!俺はもうあんたの弟じゃない、他人だ。あんまりしつこいと警察に」
ミサキ「ユウくん止まって!電柱!」
ユウ 「あ?」

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SE:電柱にぶつかる音

​

ユウ 「───っ!」
ミサキ「大丈夫!?すごい音したけど……」
ユウ 「……うる、さい。放っとけ。消えろ。」
ミサキ「ふらついてるじゃないか。そんな状態で放っておけないよ。家は?ここから近い?」
ユウ 「一人、で……帰れる。触るな……うっ。」
ミサキ「掴まって。このまま帰して何かあったらそれこそ僕の責任だよ。」
ユウ 「……クソッ。」

​

SE:足音遠ざかる

​

​

SE:ドア開く音

​

ミサキ「一人暮らししてたんだ。そうか、もう大学生だもんね。」
ユウ 「……気持ち悪い。」
ミサキ「軽い脳震盪かもしれないね。ベッドで安静にしていた方がいいよ。」
ユウ 「だめだ、今日の範囲……まだ……」
ミサキ「範囲?……勉強中だったのか。また元気になったら再開すればいいだろ?今はしっかり休まないと。」
ユウ 「時間がない……休んでる、暇…………」
ミサキ「ユウくん?……寝てる。」
ミサキ「(さっきは暗くて分からなかったけど、すごい隈。寝不足だったんだ。)」
ミサキ「(今の大学ってそんなに難しいカリキュラムなのか。睡眠時間を削るほど……)」

​

SE:ページをめくる音

​

ミサキ「(……え、共通テストの対策問題?)」

​

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SE:調理音(暫く続ける)
SE:遠くからだんだん近づく足音

SE:カーテン開ける音

​

ユウ 「(……まぶしい。なんだろう、いいにおいがする。)」
ミサキ「おはよう。よく眠れた?」
ユウ 「……なんで。」
ミサキ「朝ごはん出来てるから、気が向いたら食べてね。僕はすぐ出なきゃだから付き添えないけど、昨日の今日だし無理はしないように」
ユウ 「なんで、あんたがここにいるんだ。」
ミサキ「あれ、覚えてない?そっか、脳震盪って記憶が飛ぶこともあるんだっけ。昨日ユウくんは電柱に頭をぶつけたんだよ。それを、たまたま通りかかった僕が家まで運んだんだ。寝不足のせいもあってかすごくフラフラしていたからね。」
ユウ 「……つくならもっとまともな嘘にしろ。」
ミサキ「本当なんだけどな……とにかく、カフェイン飲料と栄養補助食品頼りの生活はやめた方がいいよ。いくつか冷蔵庫に作り置きしておいたから、今日はそれ食べて安静にしててね。また週末に来るから。」
ユウ 「は?なんで。」
ミサキ「心配だからだよ。ああ、もう行かないと。じゃあ、無理はしないでね!」

​

SE:ドア閉まる音

​

ユウ 「……は?なんなんだあいつ……あ、スマホに何か来てる。」
ユウ 「(メール?寝てる間に来てたのか。一体誰から……父さん。)」
ユウ 「『口座にはいつも通り振り込んでおいた。井ノ瀬の名に恥じない結果を献上しろ。失敗は許されない。』」
ユウ 「……。」
ユウ 「(……分かってる。そんなこと、言われなくても。)」
ユウ 「早く、やらないと。昨日の分まで。もっと、もっと。」

ユウ 「(その日から元義理の兄、三木光咲は俺の家に通うようになった。休みの日にフラッと現れては家事をこなし、帰っていく。家に自分以外の誰かがいる違和感と、集中できないまま時間だけが過ぎていく焦燥感、急激に改善されていく生活習慣に俺はついていけず……結果、受験に失敗した。)」

 


SE:トイレ流す音


ユウ 「……はぁ。」

​

SE:着信音

​

ユウ 「誰だ、こんな平日の真っ昼間に……はい。」
父  「起きてたか。体調はどうだ。」
ユウ 「父さん……はい、特に変わりなく。」
父  「そうか。単位の取得状況は。」
ユウ 「あといくつか……来期で終わります。」
父  「それなら、今年は集中して取り組めるな。」
ユウ 「そう、ですね。」
父  「昨年の敗因はなんだ。」
ユウ 「た……体調管理が甘かったこと、です。」
父  「分かっているならいい。同じ間違いは二度と犯すな。」
ユウ 「はい、申し訳ありませんでした。」
父  「口座にはいつも通り入れておいた。使えるものは何でも使い、結果を出せ。あまり私を失望させてくれるなよ。」
ユウ 「はい。あ、ありがとうございます。失礼します。」
ユウ 「……っ」

​

SE:スマホをベッドに投げる音(ボスッ)
SE:ベッドのきしむ音
SE:掛け布団を被る音

​

ユウ 「っああああああああああああああ!」

 


SE:ドアの開く音


ミサキ「ただいま。お邪魔するよ。」
ミサキ「(……食べてない。カーテンも開けたまま、か。)」

​

SE:ビニール袋。荷物をテーブルに置く音

​

ミサキ「ユウくん起きてる?連絡なかったから適当に買ってきたけど。何か食べられそう?」
ユウ 「……。」
ミサキ「狸寝入りだろう、それ。そんなに僕と話したくないのかい。」
ユウ 「……来るなって言ったはずだ。」
ミサキ「言ってたかもね。でも、放っておいたらまともな生活を送ろうとしないだろう?」
ユウ 「……。」
ミサキ「たった一人の可愛い弟なんだから、世話ぐらい焼かせてほしいな。」
ユウ 「元、だろ……はぁ。もういい。飯にする。」
ミサキ「何が食べたい?作るよ。」
ユウ 「昼の残りでいい。この時期だし、食えるだろ。」
ミサキ「それは僕が食べるから。消化のいいものにしようか?うどんならすぐできるよ。」
ユウ 「……好きにしろ。」

 


ミサキ「いただきます。」
ユウ 「……いただきます。ずずっ。」
ミサキ「おいしい?」
ユウ 「まあ。」
ミサキ「そっか、よかった。熱いから気をつけてね。味変したくなったらこれ使って。」
ユウ 「なんで、そこまでするんだ。」
ミサキ「え?」
ユウ 「ずっと変だと思ってた。元弟とはいえ、普通は血も繋がってない他人にそこまでしないだろ。」
ミサキ「うーんそうだね……ユウくんが本当に嫌なら作ったものを届けるだけにするけど。」
ユウ 「それもおかしいだろ。」
ミサキ「そうだなぁ。僕が好きでやってることだから、特に考えなかったけど……もしかしたら特殊なのかもしれないね。」
ユウ 「……俺には返せないからな。」
ミサキ「え?」
ユウ 「どれだけ与えられても、それをあんたに返すことは出来ない。俺にできることなんて何も。」
ミサキ「ちょっと待って、何を言ってるんだい。僕は見返りを求めてるわけじゃないよ。」
ユウ 「じゃあなんだ、保護者気取りか気色悪い。」
ミサキ「そういうことでもなくて。ええと……」
ユウ 「何が違うんだ。兄ぶりたいだけだろ。二十歳の男相手にそんなことして楽しいか?」
ミサキ「だから違うって!……ああ、ごめん、大きい声出して。違うんだ、その……」
ユウ 「あんたのそういうところが嫌いだ。勝手に気を遣って、人を子供みたいに……そうやって”自分はデキた大人です”アピールして、なんだよ。エリート様ってのは随分いやらしいやり方で出来上がってんだなぁ!」

​

SE:セリフに合わせて台パンしたり食器ゴンゴンしたり(ミサキのユウくん!まで続く)

​

ミサキ「ユウくん、落ち着いて。」
ユウ 「いつでも冷静で誰よりも周りが見えてますってか!ウザいんだよそういうの!人に惨めな思いさせておいてヘラヘラ笑って、その上善人アピか?ふざけるのも大概に」
ミサキ「ユウくん!」

​

SE:うどんこぼす。器の転がる音。

​

ユウ 「……ぁ。」
ミサキ「掴まって、早く冷水で流さないと。お風呂場にいこう。」
ユウ 「ズボン、脱がないと床が」
ミサキ「脱いじゃだめだ。服が皮膚にくっつくことがあるから、そのまま冷やさないと。早くいこう。」
ユウ 「……。」

 


SE:シャワー音(止める音まで続く)


ミサキ「大丈夫?痛みは?」
ユウ 「少しひりひりするのと、水が冷たくて痛い。」
ミサキ「とりあえずこれ羽織って。風邪ひいたら大変だからね。足の冷たさは……ごめん。もう少しの辛抱だ。そこまで酷い火傷じゃないけど念のため、ね。」
ユウ 「……悪かったな。食材、無駄にして。」
ミサキ「いいんだよ。僕こそ、異変に気づけなくてごめん。」
ユウ 「(気づけなくて?わかるわけないだろ、そんなの。俺が勝手に苛ついて、勝手に自爆しただけだ。)」
ミサキ「……もし、嫌だったらスルーしてくれて構わないんだけど。」
ユウ 「……。」
ミサキ「何か自分だけじゃ抱えきれないものとか、解決できないことがあったら遠慮なく頼って欲しい。もしかしたら話を聞くだけになってしまうかもしれないけど、できることがあれば何でもする。させてほしいんだ。」
ユウ 「嫌だ。気色悪い……何が目的なんだ。」
ミサキ「どう捉えてもらっても構わないよ。善人ぶってると思われてもいい。君を支えることで優越感に浸っている嫌な奴だと思いたいなら、それでもいい。君の力になりたい。それが僕の願いで、目的だ。」
ユウ 「…キショ。」
ミサキ「だめ、かな。」
ユウ 「……勝手にしろ。ただ、俺からあんたに頼ることはない。力になりたいなら、今度は気づいて、どうにかすればいいだろ。」
ミサキ「ユウくん…!ありがとう!」
ユウ 「その呼び方やめろ。もうそんな歳じゃない。」
ミサキ「そうだね。じゃあユウって呼ぶよ。ああ、そろそろいいんじゃないかな。脚の痛みはどう?」
ユウ 「たぶん大丈夫。早く履き替えたい。」
ミサキ「タオルと着替え持ってくるね。そこで待ってて。」
ユウ 「(先に気づいて行動しろ、なんて無理に決まってる。そのうち音を上げて離れていくだろ。いつか、きっと。)」

​

SE:シャワーを止める音

 


SE:鳥の鳴き声


ミサキ「おはよう。朝ごはん出来てるよ。」
ユウ 「……ああ。」
ミサキ「今日は何時に戻れるかわからないから、お弁当を作っておいたんだ。晩御飯は冷蔵庫に入れてあるから、温めて食べてね。今日、大学は?」
ユウ 「もう春休みだ。」
ミサキ「そっか。昨日の火傷、たぶん大丈夫だとは思うけど、念のため病院に行った方がいいもしれないね。行きつけの皮膚科はある?」
ユウ 「特にない。」
ミサキ「じゃあ近くの病院まで送っていくよ。服はそこに置いてあるから。」
ユウ 「……。」
ミサキ「どうかした?」
ユウ 「……いや。」
ユウ 「(前より過保護になっている気がする。まさか、本気で何でもするつもりか?)」
ミサキ「ハンドソープがきれてたから補充したのと、洗濯物は今乾燥機に入れてる。終わったら畳んでしまって欲しいけど、面倒だったらそのままでいいよ。あとは」
ユウ‎ 「おい、ちょっと待て。あんたは俺をダメ人間にしたいのか?」
ミサキ「え?そんなつもりはないけど……どうして?」
ユウ‎ 「好きにしろとは言った。けどな、本当に何でもかんでもやる奴があるか!」
ミサキ「ええと……ユウがやりたいことに集中できるかなって思ったんだけど、迷惑だったかな。」
ユウ 「あ?いや……」
ユウ 「(確かに、面倒ごとをこいつが引き受ければ生活に余裕ができる。でもこんな生活を続けていたらそのうち……)」


(父  「使えるものは何でも使い、結果を出せ。あまり私を失望させてくれるなよ。」)


ユウ 「……迷惑、ではない。支度してくる。」
ミサキ「ああ、ゆっくりでいいよ。車で待ってるね。」

​

SE:ドアを閉める音

 


SE:ページをめくる音

​

ミサキ「(……え、共通テストの対策問題?)」
ミサキ「(確か今は大学に……そうか、仮面浪人。)」
ミサキ「……。」

​

SE:足音
SE:ドアを閉める音
SE:電話の発信音

​

電話 「おかけになった電話は」

​

SE:通話を切る音

​

ミサキ「(すぐには出ないか。)」

​

SE:電話の発信音

​

電話 「おかけになった電」

​

SE:通話を切る音
SE:電話の発信音

​

電話 「おかけになっ」

​

SE:通話を切る音
SE:電話の発信音

​

父  「……非常識な奴め。何の用だ。」
ミサキ「信人さん、お久しぶりです。お元気でしたか。」
父  「談笑する気はない。用がないなら切るぞ。」
ミサキ「はは、嫌われてますね。実は先ほどユウくんを見かけまして。声はかけられなかったんですが、どうもやつれているように見えたんですよ。それで少し心配になりましてね。」
父  「……そうか。問題はない。あいつは自分のなすべきことをしているだけだ。」
ミサキ「確か今は大学生2年生ですよね?春から学年も上がりますし、そろそろ就職活動に注力する時期なんじゃないかと。どうです、順調そうですか?」
父  「何が言いたい。」
ミサキ「元兄として、単純に気になっただけですよ。彼は僕なんかよりよほど素質がある。なんせ信人さんの息子ですからね。期待しているんです。ユウくんにもよろしくお伝えください。」
父  「話を聞いた私が馬鹿だったな。時間の無駄だ。切る。」
ミサキ「ああ、最後に一つだけ。”共通テスト”うまくいくといいですね。では。」

​

SE:通話を切る音

 


BGM:車のエンジン音(車内)
SE:ドアを閉める音(車)

​

ユウ 「行くぞ。」
ミサキ「ああ。シートベルトは締めた?」
ユウ 「当然だろ。子供じゃないんだ。」
ミサキ「そうだね、ごめん。」

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BGM:車の走行音(車内)

​

ミサキ「さっきも言ったけど、今日は帰りが遅くなると思うから先にご飯食べてあまり遅くならないうちに寝るんだよ。」
ユウ 「体調管理ぐらい自分でできる。」
ミサキ「偉いね。そうだ、遅くなるお詫びにお土産を買ってくるよ。何か食べたいものはあるかい?」
ユウ 「別になんでも。辛くなければいい。」
ミサキ「そうだな……あ、そういえば近くにカヌレの専門店ができたらしいんだ。プレーンだけじゃなくて、抹茶とか柚子とか、珈琲テイストのものもあるんだって。」
ユウ 「カヌレってなんだ。」
ミサキ「フランスの焼き菓子だね。外はカリッとしてるんだけど、中がしっとりもちもちしてるんだ……ほら、こんな感じ。」
ユウ 「へぇ……うまそうだな。」
ミサキ「じゃあこれにしようか。楽しみだね。」
ユウ 「はっ。そうだな……おい、電話来てるぞ。」
ミサキ「取引先かな。後でかけなおすよ……はい、到着。気を付けてね。」
ユウ 「ああ。あんたもな。じゃあ。」

​

SE:ドアを閉める音(車)

​

ミサキ「……。」

​

BGM:車の走行音(車内)
SE:電話の発信音

​

ミサキ「……ああ、もしもし。出られなくてすみません。何か御用ですか?信人さん。」
父  「今どこにいる。」
ミサキ「通勤の道中ですよ。」
父  「貴様のことなどどうでもいい。」
ミサキ「ユウくんなら、今外出中です。僕が送り届けました。」
父  「やはりな。余計なことを。」
ミサキ「ははは、いいじゃないですか。僕が好きでやってるんですから、貴方と言えど口出しは無用ですよ。」
父  「貴様に貸しを作る気はない。」
ミサキ「そんなつもりはありませんよ。ただ僕がやりたいから家事や送迎をしているだけ。それがユウくんの妨げになっていないのであれば問題はないでしょう。むしろ手間が減って、彼もやるべきことに集中できるんじゃないですか?」
父  「……。」
ミサキ「信人さん、僕を利用してください。使う側の人間である貴方なら、最善の選択が何かわかるでしょう?」
父  「……戯言だな。」
ミサキ「いいお返事が聞けることを期待してます。では。」

​

SE:通話を切る音

​

ミサキ「っふ。ははははは!親子そろってそっくりだ。」
ミサキ「(しばらくは信人さんも突っかかってこないだろう。今のうちに、この生活を馴染ませないと。無意識になるほど自然に。ゆっくりと。)」

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SE:ドアを開ける音(車)
SE:ドアを閉める音(車)
BGM:消える
SE:足音
SE:フェードイン鳥の鳴き声

​

ミサキ「おや、雛鳥。」

​

SE:羽音
SE:けたたましく鳴く雛鳥(結構長めに)

​

ミサキ「……ああ。可愛いくて、たまらないね。」

​

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