恋愛相談
登場人物:4人(男:4人 女:0 不問:0)
・相葉:男性
・柏木:男性
・板東:男性
・杉本:男性
相葉「あのさ、ちょっと相談したい事があるんだけど。」
柏木「なになに、相葉っちぃ、そんな畏まっちゃって。」
板東「そういう風に話しに入られると怖いんだけど。」
杉本「手短にな。俺はこの後勉強の予定があるので。」
相葉「あ、その前に確認しときたいんだけど、この中で彼女いる人っている?」
柏木「あ~……彼女ぐらいいるっしょ、な?」
板東「そ、そうだね。もう僕たち高校生なんだし、ね?」
杉本「いや、居ないが?恋愛なんて勉強の邪魔だろう?」
柏木「(小声)ばっか、おめぇせっかく相葉っちのなにやらおもしろそうな話聞けそうなんだからいるってことにしとけよ!」
板東「(小声)そ、そうだよ。ここは空気を読んで相談しやすい空気にしてあげようよ。」
杉本「(小声)むっ…仕方ない。友の悩みを聴くというのも社会勉強の一つかもしれんな。」
杉本「と思ったが居た。」
相葉「え?」
杉本「恋愛なんて人生において一ミリも意味がないし興味もないが世間一般の感覚を知るためについこの間調達しておいた。」
柏木「あ…あははぁ、こいつ照れてんだよ。なんせ初めてで来た彼女だから、な?」
板東「あっ、そうなんだよねうん、照れ隠しなんだ照れ隠し。」
相葉「な、なるほど?皆彼女いるんだね。」
柏木「いるいるめっちゃいる。」
板東「めっちゃはいちゃだめでしょ。」
杉本「1ダースくらいは確保している。」
板東「張り合わないで?」
相葉「そ、それで相談なんだけど……実は好きな人ができまして。」
柏木「おぉ~いいねぇいいねぇ!青春してるねぇ!」
杉本「時間の無駄遣いだな。」
板東「ちょっとぉ!本音、本音でてるから。」
柏木「それでそれで?相手はどこのどなたちゃん?」
相葉「そ、それはですねぇ…同じクラスの桐生さん…です。」
柏木「はいかいさーん。」
杉本「時間を無駄にしたな。」
板東「あ、ソシャゲの体力溢れそう。」
相葉「待って?急に興味無くさないで?」
柏木「え~、だって桐生ちゃんっていったらさぁ、なぁ?」
板東「才色兼備にして性格も完璧、ついでに生徒会で副会長も務めて人望もある。」
杉本「一言で言うと高嶺の花。かみ砕いていうと無理だ諦めろ。」
相葉「いやいやいや。もうちょっと頑張ろ?なんとかなる道筋を導きだそう?」
柏木「無理無理無理のかたつむり。」
板東「相葉君ならもっといい相手が見つかると思うよ、ドンマイ。」
杉本「俺の知能を駆使してもその未来はつかみ取れない。」
相葉「なんでだよぉ!相談に乗れよぉ!」
杉本「身の程を弁えろ。」
相葉「もっと優しい言葉頂戴?」
板東「どうして急に桐生さんなの?あれだけ目立つ人だったらもっと前に好きにならない?」
柏木「おっ確かにぃ?板東っち冴えてるねぇ?」
杉本「待て、頭脳枠は俺だ。」
板東「そんなところで張り合わないでもろて、いいよ譲るよ頭脳枠。」
杉本「急に桐生に興味を持つのはなにか理由があるのか?」
板東「臆面もなく発言パクったねぇ。」
相葉「それがですね、最近委員会の仕事で生徒会室に良く行くことがあってですね。」
柏木「おっ?そこで親密になっちゃった感じ?やってんねぇ!」
相葉「いや違くてですね、こう、行く度に目が合うんですよ、桐生さんと。」
板東「勘違いだ。」
相葉「バッサリいかないで?違うから、勘違いとかじゃないから、なんなら会釈とかしてくれるから。」
板東「僕も結構目が合って会釈されるけど。」
相葉「なんでそんなに目があうの!?」
板東「こわ…いや普通に目の保養で眺めてるだけだけど?」
柏木「あー俺もたまに眺めてるわ、オッパイ大きいなぁって。」
相葉「やめてもらっていいですかぁ?僕まで胸目当てで見てるみたいになるじゃん?」
杉本「乳など脂肪の塊にすぎん。」
柏木「なるほど~、すぎっちはひんぬー派というわけね。」
板東「あっ……」
相葉「趣味は人それぞれだから…」
杉本「勝手に人に妙なレッテルを貼るな。」
柏木「はいはいはい、話し戻そーぜ、それで?好きな人が出来て?」
相葉「あーうん、告白ってどうやるのかなって。」
板東「そ、そういうのは柏木君が詳しいんじゃないかな?」
柏木「オレェ?いやいやいや、ここは頭脳担当の出番っしょっ!」
杉本「知らん。」
相葉「ちょっ、ちょっとぉ!皆彼女いるんでしょう?教えてよぉ。」
柏木「では板東くんの答え!」
板東「えっ?僕?」
杉本「さっさとしろ。」
板東「なんで急かしてくるのさ……えーとまずガチャで好みの子を引きます。」
相葉「うん…うん?」
板東「で、送り物を上げて好感度を稼ぎます。何段階か上げると一枚絵と共になんか恋人っぽくなります、以上。」
相葉「ソシャゲの話じゃん!」
柏木「がっかりだよ!おめーにはがっかりだよ!」
杉本「ゲームの中のキャラクターと恋人というのは気持ち悪いな。」
板東「辛辣!しょうがないだろ彼女なんて居たこと無いんだから!」
相葉「えっ!?」
柏木「相葉っち…これが現実だよ、オタクはモテないんだよ…」
板東「主語が大きすぎる、全てのオタクを敵にまわしたな?」
杉本「板東は置いといて、それじゃあ柏木の告白はどうだったのか聞かせてみろ。」
柏木「えぇ……えーと合コンとか行ってぇ。」
相葉「おお、合コン。」
柏木「なんか連絡先とか交換?とかして…」
相葉「なんかふんわりとしてない?」
柏木「こう良い感じに連絡取り合っていい感じに知らぬ間に付き合ってる感じ?」
相葉「感じ?じゃないよ、君以外にはわからないよ?」
板東「だーいぶ曖昧な感じだけどさては柏木君も良く分かっていないのでは?」
柏木「うるせー!合コンなって行ったこと無いよばぁーか!」
杉本「開き直るな、雰囲気陽キャ。」
柏木「あっ!言っちゃったねぇ!言ってはいけないことを言っちゃったねぇ!?」
相葉「つまり柏木君もエアプ彼女だった…ってコト?」
柏木「そういう見方もできないことは無い。」
杉本「そういう見方以外出来ないんだが?」
柏木「じゃあお前はどうなんだよってもういいわオチが見えたわ!」
杉本「俺が告白した時はな…」
板東「行くんだ…確実に彼女いないってばれてるのに行けるそのメンタルはどこから来るんだよ……」
杉本「俺と付き合えることによって得られるメリットとデメリットを良い感じのスライドで説明してだな?」
相葉「無理だよ、もう無理だよ!」
杉本「む?」
相葉「僕も告白初心者だけどそれじゃ絶対駄目だということはわかるよ……」
杉本「そうなのか……」
板東「(小声)ちょっと傷ついてるじゃん、もしかしてアレマジだったの?」
柏木「(小声)かーわいそ、杉っちかーわいそ。」
相葉「(小声)なんで僕が悪いみたいになってんだよ……」
相葉「あーよく考えたらそんなに悪くないかも?」
杉本「そうか?そうだよな?この頭脳から導き出される最適解な告白が間違っているはずないよな?」
相葉「そ、そうだね。」
柏木「よし、じゃあ相葉っち、今からスライド作ろうぜ!」
相葉「えっ?」
板東「まかせて、なんかこう良い感じのBGMと装飾でそれっぽくしてあげるから。」
相葉「いや、ちょっ」
杉本「呼び出しは任せろ。俺がきちんと桐生を呼び出しといてやる。」
相葉「待って?一旦落ち着こう?」
柏木「いやだって相葉っちがあの告白が良いっていったんじゃぁーん。善は急げっていうでしょ?」
相葉「いやそれは言葉のあやというかですね?」
杉本「呼び出しちょいたぞ、明日の放課後、視聴覚室だ。」
相葉「馬鹿みたいに仕事が早い!」
杉本「褒めるな。」
相葉「褒めて無いぃぃぃ!クッソォ!こうなったら完璧なスライド作ってやるぅ!」
柏木「あ、マジでやるんだ。」
相葉「やるよ!やってやるよ!失敗したら君ら全員恨んでやるからなぁ!!!